ハンドメイド作家、シアンです。こんちわ
私、ブログを書くようになって、嬉しいことに様々な作家さんを知ることができ、ブログやショップを覗かせてもらってます。
眺めながら思うんですけどね、作家ってある意味変人だと思う。
いい意味で。
オタクとかマニアとか通り越した変人も多いんじゃないのかしらって思うのん。
その手で作られた作品たちも、様々なアングルで削り取られた感性みたいなものが尖っていたり、やわらかく丸くなっていたり、それぞれがすごいなーって。
で、いろんなことにこだわってたり、その作家さんの作るものへの考え方に触れるたびに「ああ、やっぱこの作家さんも変人だな」って。
いい意味で。
褒めてます褒めてます、本当です、尊敬してます( ゚Д゚)
生まれて初めて作家にペンダントをオーダーした話
私は、10年以上前に軽井沢で夫にトルコ石のペンダントトップを買ってもらったことがある。夫が奮発して買ってくれた。
最初、旧軽井沢の銀座通り手前にある、高そうなシルバーアクセサリーショップのショーウィンドーに素敵なのが飾ってあったので、他にはどんなアクセサリーがあるのかなぁって そのお店に入ったのね。
私がトルコ石を一所懸命眺めてたらお店の店員(男)に「トルコ石なんてすぐ欠けちゃうから高いもの選ばなくていいんだよ、アンタだったらコレで十分なんじゃないの」と、店から引っ張り出されてショーウィンドーの前に連れて行かれて、ショーウィンドーのアクセサリーを買えと言われたのね。
ぶっちゃけ店から追い出されました。 (/ω\)クソだな
都会のお金を持っているオシャレなお客さん以外は店に入れたくなかったのね。今思えば上流別荘族専門店だったのかもしれない。
その男性店員が「あれ買えばいいじゃん」って言ったトルコ石のアクセサリーも素敵だったんだけど、私に商品を選ばせる時間をくれないお店で買うこともないかなー、と思って断って、夫と銀座通りをブラブラしてました。
私が子どもの頃はタレントショップばかりだった銀座通りは様変わりして落ち着きを取り戻し、当時は奥まで歩いていくとやがて小さな貸店舗にたくさんの職人たちがショップを連ねていました。職人たちはひと夏の短い期間だけ、そこにそれぞれ自分の作品を置いて、やがてどこかへ帰っていきます。旧軽のテナント料は高いのでしょう。
その職人の中にシルバーアクセサリーの作家がいて、トルコ石のペンダント見本を店頭に置いているのを私は見つけました。
気になったので中に入ると、アクセサリーを磨いていた手の真っ黒なオッサンがいたのね。私がトルコ石のペンダントが欲しい旨を伝えると、オーダーをするとどんなペンダントに仕上がるのか簡単に説明してくれて、トルコ石のたくさん入ったケースを取り出しました。
そこでのトルコ石の説明の長いこと長いこと。
肝心のペンダントのデザインは30秒ほどなのに、トルコ石について話し始めたら止まらなくなったらしい。
オッサンが石について説明をしていた時間はどのくらいかというと、夫が途中で店から出て、気が付いたら店の外でソフトクリームを食べていて、食べ終わって、店の中に入って私の隣にくる程度には長かったような気がする。
トルコ石が好きすぎて、話が止まらない模様。
思えばこの時、はじめて作家の変人性に触れたような。(/ω\)
で、オッサンは満足いくまで説明した後、やっと私に石を選ぶように言いました。選ぶように言いながらも「これ、これと、これもいいよ」と熱く語るワケです。
そのトルコ石たちは、どれもこれも不思議な色あいをしていて綺麗だったなぁ、と今でも思う。結局私は少しグリーンのかかった石を選んでオーダーすることにしました。それが良い石かどうかなんてわからないけど、彼の作るペンダントにとても似合うように思えたのです。
出来上がるのに3か月程度時間が欲しいとのことだったので、お支払だけ済ませて連絡先を教えました。そのときにオッサンが「まぁ、なんていうかこの先 一生会うこともないだろうけど、またな」みたいなキザなことをボソボソと言っているのがなんかおかしかったのよ。
そして納期通りに郵便で届いたペンダントトップは、今でも冬になると必ず身につけます。このペンダントに似合うシルバーのチェーンを持っていないので、美しい黒のベルベットのリボンを通しています。
あれから10年以上経ちますが私は今でもこのペンダントを眺めているといろいろなことを思い出す。
このペンダント、実は私のお腹にいた赤ちゃんのお守りとして夫が買ってくれたのね。私はその直後から長くて辛くて悲しい入院生活を送りましたが、そのときもこのペンダントと一緒でした。
今思うと、トルコ石のペンダントをオーダーしたら思い出も一緒についてきたようです。
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