ハンドメイド屋のシアンです。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
早いもので、もう12月。私は地区の役員をやっているのでなんだかんだでバタバタしております。
【今日のできごと】
- 今日は地区の恒例行事に朝の8時から参加して、午後2時まで立ちっぱなし。行事も無事終了して、後片付けしてクタクタになって家路をよろよろと辿る私。
- 途中、小さなおこさん連れのお母さんとすれ違い、3~4歳くらいの男の子から「こんにちわ」とあいさつされたので「こんにちわ」とニッコリ挨拶をしてすれ違った。
- 通り過ぎた私の背後で男の子がお母さんに「きちんと『こんにちわ』っておじさんに挨拶できたよ、エライでしょ」と自慢した。
(/ω\)惜しい。オバサンだよ。
なにしろ私は疲れている。
いちいちそんなことに傷つくような元気はない。
家に帰ってストーブの前でゴロゴロして転がりながら夫に「今日、小さい子におじさんって言われたー」ってグズグズ愚痴ったら、夫は笑いながら私に言いました。
こどもって本当のことしか言わないからなー(笑)
この一言で、夫は
肉体だけでなく精神も疲れた可哀想な女房に最後のとどめを刺しました。
色々考えたのですが、主にこの10年間で私をオジサンにしたのは夫です。私を可愛い女房のままでいられなくした張本人が何を言うか(呪)
私は根に持つタイプなので、夫をこれから数か月かけてゆっくり苛めてやろうと思っています。
私が追いかけ続けるハンドメイド
それは5年ほど前のことでしょうか。
それはこどもが初めての手術を受けることが決まった頃のことでした。
とある雑貨屋で姉が可愛いバッグを私のこどもに買ってきてプレゼントしてくれたのですよ。それがコレ。
その雑貨屋でもかなり人気のハンドメイド作家さんのバッグだという。当時、買うのにだいぶ勇気の要るお値段だったそうな。
布自体は派手な布だったり目立つ柄ではないのだけど、なんかかわいい。
ミシンだけでなくて、手縫いでステッチして、キチンと手作りしてある。
これを背中に背負った当時2歳だった息子は流しのギター弾きみたい。大人はみんな「ぎゃははは、カワイイ、カワイイ!」とふき出して笑った。
こどもの手術を控えて、とてもナイーブになっていた私も泣きながら笑いました。
とにかくバッグを背負って歩くこどもが可愛かったのよ。
「バッグが可愛い・こどもが可愛い」というより、バッグとこどものセットが何とも可愛らしくて可笑しかった。
このバッグの裏側はこんな感じ
後ろにファスナーがついていてね、一応バッグの体裁は保っている。
ただね、このバッグはギターの形を保つためにパンパンに綿が詰め込んであって、ハンカチ1枚いれるのも大変。
まあ、こども用のバッグとして使うというよりは、大人がこどもに買いたくなる、大人が「カワイイ!」と楽しむためのハンドメイド作品なのでしょう。
でもね、このバッグを作った作家さんの作品はどれもこれも可愛らしくて、姉はバッグを選ぶのに相当迷ったらしい。
姉はバッグを買って、車で1時間かけて私の家にやって来て、こどもに背負わして「カワイイ!」と涙まで流して爆笑して、車で1時間かけて自分の家に帰っていきました。
その頃、ちょうど私はハンドメイド作家になりたいと考え始めていた時期でした。
バッグを眺めてしみじみ思ったのね。今はこういう「ハンドメイド」も求められているのね、と。
布の組み合わせ方も、布の柄の選び方も、なにもかもが当時の私の基準からとびだしているのに、思わず手に取ってみたくなるバッグ。
「かわいい」というジャンルの手作りにありがちな「アジ」みたいなヘタクソ感がなくて、なんかキチンと上手でかわいくて悔しい。
そして、市販品を参考にして手作りをしていた私に、ハンドメイドっていうのはこういうふうに作り込んでもいいのか、と気付かせてくれました。
自分の中の「ハンドメイド」の基準が変わった瞬間だと思います。
あれから5年。このバッグは私のハンドメイド作品に今でも影響を及ぼしています。
うまく言えないんだけど、私はハンドメイド作家になって、このバッグを今でもずっと追い続けているような気がする。
またねー