初めての出産。息子を産んで初めての5月5日の御節句。夫のご両親が息子に会いに来ました。十年以上前の話になります。
「お祝いに鯉のぼりを買ってあげるから」と言われてお店まで見に行きました。5月5日に。
どこも売り切れ (/ω\)アカーン
考えても見てください。5月5日に鯉のぼりを買いに行くっておかしくない?
普通、遅くとも4月中には準備してあげるものだと思うのですよ。
5月5日に買って明日には片付けるんです。鯉のぼり。
遅くね? (/ω\)文化の違いかしら
まぁ、買ってくれるなら文句も言いません。
5月5日にはめぼしいモノは売り切れているに決まってるって、いい歳してそのくらいの見当もつかないおめでたい夫婦の息子と結婚した私が悪いんです。わかってます、そのくらい。
息子の鯉のぼり
当時アパートの4階にすんでいたので、夫と私はマンションタイプというベランダにくくりつけて飾る鯉のぼりが欲しかったんです。
1万円、3万円のマンションベランダセットはずいぶん前に完売しましたよ、とお店の人は薄ら笑い。完売したベランダセットの横に、5万円のベランダセット。
どういうワケか夫の両親はそちらを見ない。顔を絶対に向けない。
挙句「そのうち家を建てるでしょうから、家を建てたら大きいのを買ってあげる。それまではとりあえずコレでいいわね」と言いながら、どこから探してきたのか、おもちゃの鯉のぼりセットを持ってきた。
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薄ら笑いを隠そうとしない店員のバカにした視線のなか、私は脱力しました。
私は思うのです。
「家を建てたら大きいのを買ってやる。」と言ってとりあえずオモチャで初孫のお祝いをすませようとする人は、家を建てても大きいのを買わないのよ。
(/ω\)絶対だ。
私は夫に言いました。
「鯉のぼりはとりあえず買うものじゃないでしょ、何個も要らないじゃん。オモチャなら要りませんから。今、きちんとしたものを買ってもらってください。あの5万円の鯉のぼりがいいと思います。」
夫は伝言ゲームのように両親に伝えます。「そんなオモチャはいらないからあの5万円の鯉のぼり買って。」
夫の両親は引くに引けなくて5万円の鯉のぼりを買ってくれました。
ありがとう (´▽`*)うふ
姑「これいただくわ」
店員「はい、かしこまりました」
姑「で、いくらにしていただけるの?」
店員「は?」
姑「今日、5月5日でしょ。安くなるでしょ」
店員「え、縁起物ですから・・・」
姑「で、いくらにしてくださるの?お勉強してくれるでしょ?」
粘って値切りました。(姑は関西人)
夫は「うわー、値切ってるよ」と頭を抱えていましたが、私は気に入ったのが買ってもらえたので、値切ろうが何しようがどちらでもいいのです。
薄ら笑いを浮かべて客をバカにして見ていた店員なんて、値切って困らせてやればいいのです。
毎年、こどもの日に外で雨ざらしになってる鯉のぼりを見るたびにこの話を思い出すワケです。少し色あせたけど文様の綺麗な鯉のぼりです。感謝してます。
姑はそれから数年後、私達のところへ遊びにきました。ちょうど5月の連休です。
鯉のぼりと男の子の名前の入ったのぼり、武者のぼりが大きな農家の庭にそれぞれ並んで立てられている光景をたくさん見て、初めて田舎の本格的な節句の大きい鯉のぼりが五万円程度じゃ買えないことを知ったようです。
「鯉のぼりだけじゃないのね、のぼりもたくさん立てるのね」と車の窓に張り付いてみていました。
「鯉のぼりに五万円って高いな」と思っても、あの時に買っておいて良かったんです。この辺で家を建てたら屋根より高い鯉のぼりを買わせられます。五万円の鯉のぼりじゃすまないよ。
わたしゃ、良い嫁じゃの。イヒヒ
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