常に金欠状態のハンドメイド屋のシアンです。コンニチワ。
いやいやお前、ブログだのなんだので儲かってるじゃんかと思われるかもしれませんけど、上の子の部活で用意する道具一式(ユニフォームだのシューズだの諸々)や、下の子が空手道場に通いたいらしいので胴着だのなんだのと、現金は出る一方で貯まるどころか減っています。(T_T)
(/ω\)楽天ポイントで払えたらいいのにさ(怒)
学校の斡旋ってカード使えないしポイント付かないし、ムカつくわー。
よっこいしょ (/・ω・)/
先日、デニムのリメイクをブログに書いたところ、いろんな方からコメントを頂きました。ありがとうございます。m(__)m
さて、リメイクに関して分厚いデニムを縫うので「ステッチを活かすなら太い糸を」とお薦めしていたんですが、読者の方からミシンのスペックについて質問が届いたのでお答えしようと思います。
以下、あくまでも私の主観とミシン販売の経験(かなり昔)に基づいて解説していきますので、ご了承ください。
「家庭用ミシン」のスペックについての質問にお答えします
文章の内容から察するに、かなり私のブログをお読みいただいている方からのコメントをいただきました。以下、今日取り扱いたい質問事項を抜粋します。
家庭用ミシンでデニムを縫えるのですね。ハイレベルな家庭用ミシンですね。
私の家庭用ミシン、針がボキッとなんども折れます。
糸が30番までしか使えないミシン(ジューキグレース100ネット購入)です。ゆっくりモードにしたり、厚い部分は手回し、等工夫されてるんでしょうか。トートバッグもおちおち縫えずです。
コメントありがとうございます。
「毒のあるブログも楽しく読んで」くださっていたとのことで、感謝申し上げます。
えー、毒の部分についてなんですが
毒なんて、吐ききったら無くなるわよ (T_T)
— cyan (@cyancyb) 2017年5月12日
このように、現在私は毒を吐ききって良い人に生まれ変わりました(たぶん)
っていうか、毒を吐きたくなるような面白い人が、またハンドメイド界隈に出てきたら吐きます(たぶん)
では以下、質問・疑問にお答えしていきます。
質問:家庭用ミシンでデニムを縫えるのですね。ハイレベルな家庭用ミシンですね。
回答:デニムの厚さにもよりますが、基本的にレベルや値段に関係なく初心者用の家庭用ミシンでもデニムは縫えます。
私の使っている家庭用ミシンは現在販売終了となっていますが、ジャノメはかなりガッツリ縫えます。
【解説】
現在販売されている家庭用ミシンは、初心者用の低価格帯ミシンでも厚物も縫える仕様のものがほとんどです。
が、(/ω\)
実はこの「厚物」という表記が曲者です。
ミシンのパンフレットやネットの画像には「厚手のデニムも楽々」とかいうコメントと一緒にデニムを縫製している画を掲載していると思いますが、何オンスのデニムなのか記載はほとんどないと思います。
私の目から見ると、厚手デニムといっても、それなりにやわらかそうな手芸用のデニムに見えるのです。
ここでは家庭用ミシンですから、「厚手のデニム」とは、お子様の服やバッグに使う程度の厚みの手芸用デニム生地と考えていいと思うのです。
いわゆる「ヘヴィーオンス」と呼ばれる、男性が好みそうな硬いデニムを縫うことは想定されていないと思って良いのではないでしょうか。帆布なら8号が縫えるかどうか。
このあたりが一般的な家庭用の限界かと。
ただし、厚物を縫うパワー自体は強いです。ただ、デニムや帆布のような硬い生地にはどうだろうか?という点が問題になってくるのです。
ちなみにデニムの裾上げ(筒縫いの三つ折り)もOKと記載されていても、ズボンなどの筒状の布は必ず、縫い目が重なって極端に厚みがでる部分があります。
こういった、布が重なって極端に厚みがでた部分ではスムーズな縫製は望めません。
家庭用ミシンではそこで必ずつまづいてしまうと思います。
質問:私の家庭用ミシン、針がボキッとなんども折れます。糸が30番までしか使えないミシン(ジューキグレース100ネット購入)です。
回答:針が折れるのは針の軸が布に負けて横方向にズレるからかもしれません。
ジューキのミシンをお使いですね。
家庭用ミシンでも厚地をガンガン縫うパワーがあります。しかもジューキならなおさらだと思います。しかし、ステッチ機能というか飾り縫い機能がついているので、針の軸が左右の横方向に動きやすい。その点が厚物を縫うときの弱点になるのではないかと私は思っています。ここを詳しく説明しますね。
【解説】
ミシンは針の軸を左右に動かすことでステッチをしていきます。左右、横方向へなめらかに動けば仕上がりもキレイになります。
その一方、厚手の布を縫製する際には、下に針をおとそうとするミシンの力と厚手(硬め)の布の跳ね返す力がぶつかり、針の軸が横にズレやすくなります。ここで横に力が動くことで針がボキっと折れてしまうことが多いのです。
よって、針が折れるのは安いミシンだから、ミシンのレベルが低いからということではありません。
実は10万円以上する刺しゅうミシンでもこの傾向は顕著です。
ステッチなど、針が横方向へ器用に動く機能を持っているミシンでは仕方ないことだと思います。私もブラザーの刺しゅうミシンを使っていたときはストレスを感じるほど針が折れました。
特にブラザーでは無理に布を押したり引っ張ったりしながら縫うと、下釜に針が突き刺さることも多いです。私が手芸コーナーでミシンを売っていた頃は、下釜に穴の空いたブラザーのミシンを持ってきたお客さんも多かったと記憶しています。(結構な昔の話なので今現在のブラザーの話ではありません)
逆に言うと、針が折れたり下釜に突き刺さったりするほど家庭用ミシンのパワーは強いのです。
今私の使うジャノメミシンは縫製する布が厚すぎる際には止まってしまいますが、針が折れたり下釜に突き刺さったりするストレスは一度もありません。
その代わり、このミシンにもステッチ機能がついていますが、ジャノメは動きが固く、ステッチがだいぶヘタクソだと思う。(/ω\)個人的見解です
あと糸についてですが、ミシンによって美しく縫製できる幅が異なりますので、ミシンが正常に動く範囲で糸の太さを選ぶしかないと思います。
私の場合、デニムを縫いあわせるときはとりあえず60番です。ステッチで飾り縫いをしたいときだけ上糸は20番を使いますが、下糸は60番です。糸調整が必要になります。
質問:ゆっくりモードにしたり、厚い部分は手回し、等工夫されてるんでしょうか。トートバッグもおちおち縫えずです。
回答:メーカーの人は「ミシンが動かないなら縫えないってことなんだから、無理に縫うなよな(怒)」と、お客さんに聞こえない所で言っていました。
厚手の物は特に硬い部分はゆっくり縫ったほうがミシンに負担がかかりません。
それでも縫えない場合、「厚い部分は手回し」の対応で良いと思います。
【解説】
無理に踏み込んでミシンにガンガン縫わせようとすると、ミシンの軸が曲がり使い物にならなくなります。
家庭用ミシンの特徴として、軸自体はステンレスのシャフトですけど、シャフトを支えている部分等はプラスチックであることが多く、基本的にプラスチックが耐えられないほどハードな使い方はできないようになっています。それでも無理に使おうとすると軸がズレてしまい、まっすぐに、または中央に針が落ちなくなります。
要するにミシンが使えなくなるのですね。
ですから頻繁に厚物を縫う方は、やはり職業用のミシンや厚物専用のミシンを購入されたほうが良いかもしれません。
ちなみに私は足踏みミシンを使うことが多いです。cyancy.hatenablog.com
まとめ
ミシンは素晴らしい道具ですが、私の本音で言わせてもらえれば、手縫いに勝るものはありません。
手縫いのやわらかさ、そして手縫いの服を着用したときの動きやすさ、肌当たりの良さは、「手縫い」というものに程よい「アソビ」部分があるからです。これをミシンで再現することはできません。
早くたくさん縫う、硬い布を縫うにあたってはミシンは大変頼りになる道具ですが、どんな素晴らしいハイスペックミシンといえども所詮、道具にすぎません。万能ではないのですね。
そんなことを頭に入れながら、ミシンに負担のないように大事に使ってあげて欲しいと思うのです。あなたの相棒を、最後まで大切に使ってあげていただければ幸いです。
以上、疑問にお答えいたしました。しかし私の記憶と経験は昔のものなので、すべてが今現在のミシンにあてはまるかどうかはわかりません。(/ω\)しくしく
またね~